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  • M&Aのメリット
  • 2025.04.28

M&Aについて「M&A•事業承継における託される重みについて」

売り手企業様、買い手企業様双方の事業の健全な継続と発展を願って、ブログをアップいたします。

M&A・事業継承における「託される重み」について

M&Aや事業承継は、単なる資本の移動や経営権の引き渡しではありません。

そこには、長い年月をかけて築かれてきた無形の価値や、人々の想いが深く根付いています。

事業を託される者には、目に見える資産以上に重い責任が課されています。

事業を引き継ぐ際に受け継ぐ重要な責任には、次のようなものがあります。

1. 企業理念と価値観

創業者が大切にしてきた信念や哲学、そして組織文化を尊重し、日々の意思決定に反映させることが求められます。

2. 歴史と伝統

長年かけて築き上げられた歴史や伝統を単なる過去のものとせず、ブランド価値とともに未来へと受け継ぐ使命があります。

3. 顧客との信頼関係

何年、何十年と時間をかけて育まれた顧客との信頼関係を守り、さらに深化させることが不可欠です。

4. 社員の生活と将来

社員とその家族の生活を支える存在として、安定した雇用とキャリア発展の機会を提供し続ける責任があります。

5. 取引先との関係性

サプライヤーやビジネスパートナーとの長期的な絆を大切にし、誠実な関係を維持することが期待されます。

6. 技術やノウハウ

企業特有の専門知識や技術的資産を守るだけでなく、時代に合わせて進化・発展させていく役割も担います。

7. 地域経済への貢献

雇用創出や税収への貢献など、地域社会における企業の存在意義を自覚し、積極的に役割を果たすことが求められます。

8. 事業の持続可能性(ゴーイングコンサーン)

短期的な成果ではなく、長期的な企業の継続性を重視し、持続的に社会から必要とされる存在であり続ける覚悟が必要です。

9. 創業家の想い

創業者や先代オーナーが込めた志や夢を尊重し、その想いを次代へ繋ぐ橋渡し役となる責任を背負います。

10. 無形資産の保全

特許や商標、企業の評判といった目に見えない資産を大切に守り、さらに高める努力が求められます。

これらはすべて、金銭的な価値だけでは測れない「託されること」の本質的な重みです。

M&Aや事業継承を成功に導くためには、こうした目に見えない責任を深く理解し、敬意を持って受け止める姿勢が何よりも重要です。

事業を引き継ぐということは、単に「経営をする」のではなく、「未来へ想いを繋ぐ」ことに他なりません。

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