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  • 2025.04.21

M&Aについて『売り手目線5つのメリット』

【経営者の責任を果たす選択】売り手目線で考えるM&Aのメリット5つ

企業経営には、始めたとき以上に「終わり方」が重要だと言われます。

社員の生活、取引先との信頼、自社のブランドと実績——これらを守り抜き、未来へつなげることも経営者に課せられた大切な役割です。

その責務を果たす一つの方法として、M&Aがございます。

※なお本来「M&A(Mergers and Acquisitions)」は、企業の合併・買収を指す買い手側の用語ですが、日本では売り手側・買い手側双方が活用する概念として、株式譲渡・事業譲渡・事業買収といった取引全般を含んだ言葉として広く使われています。

そのため本記事においても、売り手側の視点で「M&A」という言葉を用いて解説しています。

 

今回は、売り手側の経営者がM&Aを選ぶことで得られる5つのメリットをご紹介します。

1. 後継者問題をスムーズに解決できる

後継者不在は、多くの経営者が直面する悩みです。

親族や社内に適任者がいない場合でも、M&Aを通じて信頼できる相手に事業を託すことで、社員や取引先との関係を守りながらスムーズな事業承継が実現できます。

 

2. 社員や取引先の未来を守れる

経営を続けたくても、体力的・精神的・財務的な限界や市場環境の変化は避けられません。

M&Aで新たな経営母体を得ることで、これまで築き上げた雇用や取引関係を維持・発展させる道が拓けます。

経営者が最も大切にしてきた「人」を守るための選択肢でもあります。

 

3. 企業価値を最大化し、納得の引退ができる

会社を清算する場合と異なり、M&Aでは事業そのものの価値が評価されます。

これまでの努力や実績が評価され、退職金以上の譲渡対価を得ることも可能です。

「会社を続けながら経営者を引退できる」という点は大きなメリットです。

 

4. 経営リスクから解放され、肩の荷を下ろせる

経営者は常にプレッシャーと共に歩んでいます。

経済情勢の変化、業界再編、技術革新——経営環境は日々厳しさを増しています。

M&Aは、経営者としての「最後の大仕事」として、事業の行く末を託し、安心して肩の荷を下ろすきっかけになります。

 

5. 経営者として責任を全うし、次の人生へ踏み出せる

M&Aは「自分だけが楽になるための手段」ではなく、

社員・取引先・お客様・地域社会への責任を果たすための前向きな決断です。

事業を守り、次世代へつなげる準備が整ったとき、経営者はようやく自分の人生を自由に歩み始めることができます。

 

まとめ

M&Aは売り手経営者にとって「逃げるための手段」ではなく、

経営者として責任を果たし、事業と人を守るための誇れる選択です。

そしてその決断は、長年背負ってきたプレッシャーから自分自身を解放し、

次の人生を歩むための第一歩にもなります。

経営者として、最後まで責任を持つために「M&A」という道を知っておく。

それは、経営を続ける中で得た“経験”と“誇り”を形にするための大切な準備です。

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